神ゲー。『バイオハザードRE:2』レビュー!

カプコン
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始めに

始めに

先日『バイオハザードRE:4』が発売され、好評をもって迎えられています。今日はRE:4を遊んで過去の作品に興味を持った人に向けて、『バイオハザードRE:2』のレビューを書いていきたいと思います。攻略記事はこちら

シリーズ(1{リメイク[HD]}.2[RE2].3[RE3].4[RE4].5.6.7.8.リベ[アンべ].リベ2.0)代表作です。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
884784優判定(39)

ゲームフィクション

あらすじ

 猟奇殺人事件 「洋館事件」(『バイオハザード』)からしばらくのちのラクーンシティでは、「人食い病」と呼ばれる奇病が市内でみられるようになった。そんな折、レオン=スコット=ケネディとクレア=レッドフィールドは、ともにラクーンシティにいた。レオンはRラクーン警察署の新人警官で、クレアは兄クリス=レッドフィールドの行方を探してラクーンシティを訪れていたのでした。そんな二人の運命は交錯し、それぞれの道を歩んでラクーン警察署にたどり着き…

原作をコンパクトにまとめた内容

 原作は二週目に解放される裏シナリオとストーリー面での変化もありましたが、本作品ではほとんどそれがなくなり、ややボリュームは縮小しました。しかしそれでもクレア編とレオン編の謎解き、ストーリーの異同は巧みに構築されており、それぞれ一方のシナリオからでは分からない情報をもう一方のシナリオで補完する楽しみもありますし、キャラの見せ場もしっかりしています。裏シナリオの縮小は寂しいものの、表シナリオの原作再現は圧巻で、これ以上ないほどです。

徹底的に作り込まれた箱庭の美しさ。グロテスクなクリーチャーたち

   このゲームは、『バイオハザード5』『バイオハザード6』では損なわれてしまった、甘美な崇高さを湛えた魅力的なロケーション(警察署、下水道、研究所)が最高品質のグラフィックで表現されています。

 また、SEやBGMもこだわり抜かれていて、暗い静寂の中に鳴り響く追跡者の足音やゾンビの立てる物音は恐怖を煽ります。

欲を言えばもう少し何かが…

 このゲームは『バイオハザード』(02)のように、新しいキャラクターなどが登場してくれないため、裏と表での変化の乏しさやエネミーのオミットも相まって、オリジナル版よりボリュームはひどく縮小してしまっている印象を受けます。

 一応ゴーストサバイバー(本編で死んだキャラクターが生存した設定でのIFストーリー)、タイラントの追跡者化など、新しい試みはあるものの、おまけ程度の内容なので、新しい驚きには不足していました。

ゲームメカニクス

不確実情報の探索、アクションキューの選択、エコノミー要素(リソース配分)。さながらルービックキューブのような快楽

 このゲームは構築され尽くされたステージのアイテムの配置、敵の性質、パズルのアプローチを把握し、限られたアイテムを適切に配分しながら、なるべく少ない手順でルートを選択していくことが高ランクのために要求されています。このゲームはそんなルービックキューブのような魅力のあるゲームで、実はそれほど難しいアクションは要求されません。ボスも慣れると手強いクリーチャーはおらず、せいぜいがG第三形態が多少エイムやモーション把握が必要になるくらいです。

RE:4との根本的な違い

 『バイオハザードRE:4』は、基本的にアクションゲームです。エイムは要求されるのももちろん、最高難易度ではパリィのためのモーションの把握を強く要請されます。その一方で、アイテムの配分などのエコノミー要素はカジュアルな遊び心地で、強化手榴弾や素材Lなど、節約しなくてはならない弾薬はあるものの、エネミーを倒すと資源をどんどんドロップするので、『バイオハザードRE:2』ほどアイテム管理を強力に要請されるわけではありません。TPSとしてのシステムは似ているものの、二つは全くの別のゲームです。

 ちなみに最高難易度のS +クリアは『バイオハザードRE:2』の方が無限武器がナイフしか使えないため、難しいです。特典縛りのS +クリアでようやくRE:2でのハードコアS +(裏)に並ぶくらいです。

完璧な難易度デザイン。発見の連続

 初心者にはとっつきにくい難易度ですが、アクションとしてはそれほど難しくないので、適切なルートを選択できれば誰でもクリアすることはできます。中ボスも理不尽なエネミーはおらず、ナイフを使うと安定的に捌けるものが多いです(G1形態,、G3形態)。

 また私は初め、レオン編の方がクレア編より圧倒的に、S +ランクを取るのが難しいと思っていました。なぜならリッカーを捌くのにグレネードランチャーが使えるクレアの方が、安定してルートを探索できるからです。けれどもそれは勘違いだと、やがてわかりました。無限ナイフでリッカーを倒すことができると知った時、攻略の幅が広がったのを覚えて感動しました。これはすでにS +ランクを取った後の出来事でしたが、とにかくRE:2は、縛りプレイなどをしていると次々と新鮮な発見や驚きがあるのです。

オミットされた要素は決して少なくない

 素晴らしいリメイク作品でありつつ、ザッピングシステムなどオリジナルにあった要素はオミットされてしまいました。これは謎解きやアイテムなどをクレア編とレオン編で共有するシステムで『バイオハザード リベレーションズ2』などにも設定されています。できればこうしたシステムの発展系も、見てみたかったところでした。

総評

原作の理想的な99点のリメイク。けれども100点はあげられない…

 この作品はオリジナル版の極めて良質なリメイクです。けれどもオミットされた要素が多すぎて、リメイクとして満点は与えられません。

 素晴らしい内容だからそうした減点や新しい遊びの少なさに不満を覚えてしまう、といったところでしょうか。

こんな人におすすめ

  • 『バイオハザード』(02)に代表される、古き良きバイオハザードが好き
  • 箱庭の探索が好き
  • 難しいアドベンチャーゲームに挑戦したい

関連作品、関連おすすめ作品

・『ファイナルファンタジーⅦ リメイク』『聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ』:最高品質のリメイク作品

・『バイオハザード』(02)『バイオハザード0』:古き良き『バイオハザード』で、良質のアドベンチャーゲームです。

・『ヒットマン』リブートシリーズ(1.2.3):完璧な箱庭の不確実情報を探索し、アクションの手順を選択するパズルのような妙味が重なります。

参考文献

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