『ダンガンロンパ トリロジーパック + ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』レビュー!

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始めに

始めに

『ダンガンロンパ』シリーズ(1.2.3)は『逆転裁判』シリーズ(1[蘇る].2.3.4.5.6)(123)のパ○りゲームであり、また強力なライバルです。今回はそんな作品についてレビューを書いていきます。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
77468良(34)
シリーズの総評

ゲームフィクションについて

あらすじ

 シリーズを通して共通するのは、私立希望ヶ峰学園に集められて超高校級のエリートたちが繰り広げるクローズドサークルでの殺人と裁判という展開です。人狼ゲームや米沢『インシテミル』、西尾『戯言シリーズ』の影響を感じさせます。学級裁判では、犯人を投票で決定し、それが正解なら犯人を処刑、違っていたら犯人以外全員が処刑されます。

キッチュな世界観と連作短編としてのデスゲーム

 このゲームが画期的だったのはゲームメカニクスのデザインではなく、アートワーク、BGMやシチュエーションの斬新さでした。まずBGMはサイケデリック、オルタナ、プログレを中心に構成されていて、ボサノヴァロックで怪しさ満開の「モノクマ先生の授業」など、魅力的な楽曲が本編を彩ります。オマージュを捧げるジョジョシリーズ(1.2.3.4.5.6.7.8)のロックカルチャーを継承するものと言えます。

 アートワークもポップでグランギニョールな要素が満載で、例えばタランティーノや深作欣二(『必殺4』など)のフィルムのような、キッチュなケレンに満ちています。

 それと、このゲームの最も秀逸だったのは、一話完結の連作短編形式でクローズドサークルのデスゲームというシチュエーションを設定したことです。通常、『名探偵コナン』『金田一少年』シリーズなど、メインのキャラクター以外の登場人物は、大抵その話限りの使い捨てになってしまいます。けれどもこのゲームでは、それがそうならないのです。大体6話で完結するそれぞれの作品において、前回のエピソードで第三者だったキャラクターが次のエピソードでは殺害されたり、犯人になります。キャラクターの魅力や、お仕置きという見せ場も相まって、その死はプレイヤーに深い余韻を残すことになります。

ミステリーとして

 ミステリーとしてのクオリティは一作目は低かったですが2.3は水準が上がりました。トリックも斬新かつよく練られているようになります。私が好きなのは2-5、3-5エピソードなどです。

 このシリーズは連作短編で、エピソードを跨いで回収される伏線があるのですが、6話になるとミステリーとしての色彩が弱まり、世界観に関する設定や謎の回収になり、かつそれがテンポが悪く退屈するためなんだか尻切れとんぼな印象は3作全てにあります

ゲームメカニクスについて

基本的には『逆転裁判』のパク○

 基本的にゲームメカニクスのデザインは逆転裁判のパクリです。裁判パートと探索パートで構成されているのは『逆転裁判』(1[蘇る].2.3.4.5.6)(123)と同じですが、探索編はマップが3D空間としてデザインされていて、ウィザードリーのような一人称のアドベンチャーになっています。探索編は『逆転裁判』シリーズ(1[蘇る].2.3.4.5.6)(123)より、マップの隠し情報を探るアドベンチャー要素が強く、またNPCとの好感度イベントもあって、一定数値まで上げるとスキルが解放され、裁判を優位に進められます。

 裁判は『逆転裁判』と同じで、ナラティブチョイスで所与のアイテムからNPCのテクストと矛盾するものを突きつけることを中心に進められます。ただしそれとシューティング要素が組み合わされ、リアルタイムで動くテクストにうまくカーソルを合わせるエイム力が要求されるほか、時間制限もあります。

 そのほか裁判中に色々ミニゲームのようなものがありますが、完成度はどれも低いです。全体的に遊びとして画期的な部分はなく、『逆転裁判』シリーズ(1[蘇る].2.3.4.5.6)(123)との決定的な違いはありません。

本作が試みようとした遊びの挑戦 

 本作は推理ADVゲームにアクションゲーム、パズルゲームなど別ジャンルの要素を取り入れて、『逆転裁判』シリーズ遊びの部分で差別化を図ろうとしていたのでした。ただ、演出周りはともかく、アクションゲームなど別ジャンルとのフュージョンはあまり成功していたとは言い切れませんでした。

 本作のフォロワーの『探偵撲滅』ではSRPGと推理アドベンチャーのフュージョンを図っています。捜査パートがSRPGになっていて面白いですが、これが推理ADVとの魅力とうまく調和しているかというと微妙です。

総評

推理アドベンチャーゲームの佳作。ゲームメカニクスとしての新規性はない

 ゲームメカニクスのデザインが革新的だった『逆転裁判』(1[蘇る].2.3.4.5.6)(123)と違って、ゲームフィクション部分の新規性や優れたデザインで良作ADVとしての地位を確立したゲームです。おすすめ。

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