始めに
始めに
今日は『メタルギアソリッド3』についてレビューを書いていきたいと思います。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
8 | 8 | 3 | 8 | 8 | 4 | 優(39) |
- ステルスゲームとしての完成度
- シナリオがシリーズ最高
- 一部難易度が高いところがある
ゲームフィクションについて
あらすじ
プロローグに当たる、ソコロフ亡命支援計画ヴァーチャスミッションの失敗から1週間後の1964年8月30日。敵に連れ戻されたソコロフの奪還、彼が開発していた新型兵器「シャゴホッド」の破壊、GRUのヴォルギン大佐の抹殺、そしてかつての師ザ・ボスの抹殺を目標にし、ネイキッド=スネークによるスネークイーター作戦が始動します。
シリーズ最高のシナリオ。シリーズの前日譚
この作品はシリーズ(1.2.3.4.5)の重要人物ビッグ=ボスを主人公とし、その過去が描かれます。このシリーズ(1.2.3.4.5)は2,4,5など、ゲームメカニクスのデザインは優れていても、前作前提のシナリオだったり、『龍が如く5 夢、叶えし者』のようなどんでん返しのバーゲンセールでとっ散らかった脚本だったり、消化不良な内容だったり、どれも佳作であっても大きな欠点も目立つ作品が多いのです。そのためシナリオ含め、走攻守揃った本作を最高傑作として評価する人が多いです。
本作は『龍が如く0 誓いの場所』のような、最高級のシリーズ前日譚となっています。もちろん若干の矛盾も孕みつつ、ドラマティックなストーリーです。
愛国者、陰謀論
この作品は組織、共同体と人間をめぐるドラマになっています。ル=カレのスパイ小説や山田風太郎の忍者小説(『忍びの卍』)のように、国家的陰謀の非情さの中に巻き込まれたアクターの振る舞いが描かれています。
テーマ曲になっている「Snake Eater」の歌詞が意味するところとは、スネークイーターとは何なのでしょうか。
ゲームメカニクスについて
TPS、ステルス、CQC、カムフラージュ、リソース管理
この作品はシリーズ(1.2.3.4.5)と共通で、ステルスアクションになっています。戦闘や殺傷はなるべく避けるべきものです。敵NPCの行動パターンを把握し、発見を避けるという点で『ヒットマン』(2016)と重なります。本作はミニマップによる敵の視界の表示が廃止されるなど、装備品が時代背景に合わせられているとともに、CQCという格闘技の追加、カムフラージュの追加、全体的なモーションの上方修正が図られています。
CQCはバランスブレイカー気味な格闘術です。相手を拘束したのち、気絶させるか尋問するかなどが選べます。強すぎる一方で、本作ではレーダーが廃止され、敵の視線を目視でしか測れないため、そのフォローでしょうか。
カムフラージュはコスチュームの着脱を環境に合わせて行うことで、発見されやすさを調整できます。
本作はソ連領におけるサバイバルが描かれ、食料品も劣化するなどリソース管理が重要となっています。また、食料品を食べてもライフゲージは回復せず、スタミナゲージのみ回復します。スタミナゲージ量によって、ライフゲージの時間経過による自然回復に補正値がかかります。これによって潜入捜査感が増しましたが、4とのギャップはすごいです。
無線通信など、遊びがたくさん
無線通信はバリエーションが豊富で、遊びのボリュームに満ちています。ツチノコのネタなど度が過ぎるエピソードもありつつ、話題のレパートリーが豊富で飽きさせません。
関連作品、関連おすすめ作品
・『ヒットマン』リブートシリーズ(1.2.3):ステルスゲーム。