始めに
始めに
『サバクのネズミ団!改。』についてレビューを書いていきます。愛らしく、ハイクオリティなゲームです。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
9 | 9 | 4 | 7 | 7 | 3 | 優(39) |
- 独創的なゲーム性
- 可愛いネズミたち
- コマンド制で人を選ぶ
ゲームフィクションについて
あらすじ
あまり筋らしい筋はありません。小さなネズミたちが操舵する移動要塞サバクフネを駆り。東の果てにある「黄金郷」へと到達することを目標とします。「黄金郷」へたどり着くまでにはさまざまな課題があります。
シンプルで洗練されたコンセプト
プレイヤーはサバクフネをネズミを使って管理し、黄金郷へと導きます。シンプルな設定ですが、2Dドットで表現されたネズミたちが愛らしく、魅力的な世界観になっています。『マッドマックス』シリーズ(1.2.3.4)や『メタルマックス』シリーズが好きな人はハマるかもです。
ゲームメカニクスについて
アルゴリズムのデザイン、エコノミー
本作のゲームメカニクスはFF12(ZA)、『カルネージハード』シリーズ、『アーマード=コア フォーミュラフロント』に似ていて、基本的にリアルタイムでプレイヤーがNPCのアクションを操作することはせず、ネズミたちに対して特定の要塞内のオブジェクトに対して指示を設定すると、それに従って行動します。指示は回数指定、リソースが尽きるまで延々とこなすといった条件を付属できます。砂漠を探索しながらアイテムを回収し、船内で加工し、それを利用してクエストを達成して活動資金を稼いだり、船を改造したりできるというエコノミー要素があります。
船は資金や資源加工のための設備のほか、ネズミの健康管理施設、武器を積んで砂漠で襲ってくるエネミーに対する対策のための武器を積んだり、スペースというリソースの管理が重要になります。
まとめると本作品は、ネズミの行動のアルゴリズムデザインと、それによるリソース収集管理のエコノミー要素が肝となっています。
優れたレベルデザイン、縛りプレイ
本作品は値段の割に20〜25時間くらいのクリア時間が想定されており、かなりのボリュームになっています。難易度設定も優れていて、簡単すぎず難しすぎない難易度です。詰んだりすることは少ないですが、それでも簡単ではありません。
プレイヤーは色々個人で自由に縛りを課したりすることができるので、やりごたえはたっぷりです。
微妙な調整
いくつか微妙な調整もあります。効率プレイをすると、船のデザインの自由度が低いです。配置の配分などがかなり限定されてきます。あと疑似乱数の構造上、セーブとロードを挟んでもA-B区間を移動中のイベントの種類が固定値になる一方でイベントの成否はランダムになるみたいで、リセマラを繰り返しイベントが成功するまで粘るのがTA上最適解になってます。
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・『ユニコーンオーバーロード』:アルゴリズムのデザイン。