マイナーチェンジした良作。『ベヨネッタ2』レビュー

プラチナゲームズ
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始めに

始めに

『ベヨネッタ2』レビューを書いていきます。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
874683優(36)

ゲームフィクションについて

あらすじ

 1でのバルドルとの戦いから数か月たったクリスマス。ベヨネッタはエンツォと買い物をしています。しかしクリスマスパレードの出し物のアクロバットショーのジェット機が不審な動きを見せます。その原因は天使で、ベヨネッタとジャンヌは対応しようとするも、召喚した魔獣ゴモラの暴走により窮地に陥ります。ジャンヌはベヨネッタを助け、その際身代わりとして受けた傷が致命傷となり、彼女の魂は魔界へ引きずり込まれます。タイムリミットが迫る中、ベヨネッタはエンツォの情報を基に、魔界への扉”ゲイツ・オブ・ヘル”がある絶界の霊峰“フィンブルヴェトル“へと向かいます。

前作へ至るタイムトラベルもの

 一作目はスラップスティックなコメディタッチの内容ですが、今回はシリアス寄りでメロドラマ路線になりました。ベヨネッタのキャラクターがネタみたいな感じなのでシリアスは無理があると途中まで思っていたのですが、思いのほか素晴らしかったです。

 若かりし正義漢としてのバルドルがタイムトラベルという形で描かれ、1でなぜバルドルが邪悪に染まってしまっていたのかが描かれる、前作のバックステージものというかエピソード0のような内容になっています。ちょっとBTTFシリーズ(1.2.3)の2みたいな感じで、前作の伏線回収が優れています。ライバル(?)のDMCが4.5とシナリオに変に凝っている割に内容は薄かったのに比べると、ずっとこちらは素晴らしいです。

相変わらず魅力的なキャラクターと演出

 DMCシリーズ(1.2.3.4.5)の生みの親である神谷英樹が関わっているのもあり、チャンドラー『長いお別れ』などのノワール、ジョン=ウー(『フェイス/オフ』)やツイ=ハークといった香港ノワール、クウェンティン=タランティーノ映画(『パルプ=フィクション』『キル=ビル』シリーズ[1.2])、平野耕太、広江礼威のアクション漫画のようなキザなセリフ回しと誇張的でアクションのケレンで魅せてくれる演出は健在です。キャラクターも主人公のベヨネッタを始め、いずれも魅力的です。

ゲームメカニクスについて

ウィッチタイム.UC

 前作のジャスト回避成功で一定時間相手がスローになるウィッチタイムシステムは本作も健在です。このシステムはブレワイアサクリオデッセイなど多くのフォロワーを産みましたが、カジュアルな操作で爽快感を味わえます。

 またアンブラン・クライマックス(UC)が新システムとして加わりました。魔力ゲージが1本分以上貯まっている時にLボタンで発動できる、『デビルメイクライ』シリーズ(1.2.3.4.5)のデビルトリガーと似たようなシステムです。発動すると、一定時間すべての攻撃が魔人召喚技「ウィケットウィーブ」へと変化し、攻撃力と攻撃範囲がアップします。これはめちゃくちゃ強くてバランスブレイカーです。

 とはいえ全体的には目立った大きな追加要素はないものの、細かいマイナーチェンジが行き届いています。

成功したマイナーチェンジ

 前作は画期的な内容でしたが、時代錯誤な初見殺しの即死QTEや底の浅いワンパターンな別ゲー要素など、わかりやすい改善点を残していました。

 本作はQTEで意地の悪いやつはだいぶ減った印象です。別ゲー要素も遊びのバリエーションが増えました。

DMCと比較

 本作はDMCシリーズ(1.2.3.4.5)としばしば比較されますが、結構触れた印象は違います。まずDMCシリーズの方が、『ベヨネッタ』シリーズよりも遥かに難しいです。難しい、というのは単にクリアが難しいというのではなく、そもそもプレイアブルキャラクターをそれなりに扱いこなすこと自体が難しいです。『ベヨネッタ』シリーズ(1.2.3)では(『ダークソウル』シリーズ[1.2.3]にも似て)ジャスト回避のタイミングさえわかれば結構他の操作はなんとかなるものの、DMCは画面で気にしなくてはいけないエネミーや攻撃の数が多すぎる上、操作自体も異様に煩雑で忙しいため、気持ちよく動かせるようになるまで時間がかかります。DMCは基本、サンオブスパーダ以下の難易度なら素人がガチャプレイでざっくり遊んでも楽しめますが、それではやはりDMC本来の操作や立ち回りを習得したとは言えないでしょう。

 一方で、プラチナゲームズ作品(『ニーア オートマタ』)にはいずれもそうですが、アクション要素は直感的な操作でカジュアルに初心者も楽しめるようになっていますし、『ベヨネッタ』シリーズ(1.2.3)でもプレイヤーキャラクターをそれなりに扱えるようになります。上級者のやり込みにも対応しますが、一方で周回すると大味な調整や演出も目立ちます

 総評としては操作を覚えるまでが大変ですが、昔からのゲーム小僧のニーズに応えてくれるコアでディープなアクションを提供してくれるのがDMC、間口が広く直感的に爽快感のあるアクションを楽しめるが、やり込むとDMCの方が面白くなってくる『ベヨネッタ』、みたいな感じです。

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