最高傑作候補。『戦国無双4DX』レビュー、評価、感想

コーエーテクモ
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始めに

始めに

今日は『戦国無双4DX』についてレビューを書いていきます。4-Ⅱ,emp,真田丸は派生作品です。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
774871良判定(34)
  • 神速アクションが楽しい
  • 草刈りの魅力
  • モーションがカクカクした動き
  • グラフィックが古い
  • 関連作品がわかりにくい

ゲームフィクションについて

あらすじ

 メインモード(「無双演武」)は、九州や四国など全国各地の武将たちの活躍を描く「地方編」と、戦国時代の終焉までを描いた「天下統一編」の2つを軸に、史実を元にした物語が展開します。勢力ごとに合戦を繰り広げ、武将同士の人間関係をよりドラマティックに描きます。

戦国伝奇アクション

 コーエーテクモと言ったら伝奇アクションという印象がありますが、本作もジャンル的には伝奇ということになっています。操作可能なNPCが増え、真田信之、大谷吉継、松永久秀、早川殿、小早川隆景、片倉小十郎、島津豊久、上杉景勝、小少将の9人が新登場している他、『戦国無双 Chronicle 2nd』から藤堂高虎、井伊直虎、柳生宗矩がナンバリングタイトルに初登場、石川五右衛門、宮本武蔵、佐々木小次郎等も再登場します。

 新キャラクターはいずれも魅力的で、特に悪女キャラクターの小少将はデザインの癖の強さから最初は苦手だったのですが、シナリオを進めていくと芯の強い部分が見えて好印象です。大谷吉継と藤堂高虎の友情のドラマも、史実にはない本作独特の脚色ですが、良かったです。

公式サイト(外部リンク)より。小少将

石田三成と真田幸村

「無双演武」のストーリーは、主に石田三成、真田幸村という二人の戦国時代の悲劇のヒーローを主な主人公にしています。ただこの石田三成に関しては、かなり好みが分かれそうです。

 本作の三成はヴィジュアルもOROCHIシリーズ(1.2[Ul].3[Ul])の酒呑童子そっくりなのも違和感ですし、性格が普通に悪すぎます。石田三成というと、よく創作では自分の信念を貫きすぎて孤立する、みたいな描かれ方をしますが、本作の三成もある程度はそうなんですが、それ以上に周りに延々と暴言とか嫌味を吐いていたら孤立したようにしか見えないです。旧友や戦友との決裂が丁寧に描かれていないため、ただ単に性格が悪い奴がなんか破滅していったようにしか写りません。ムービーでも三成の性格のいいところが殺される前くらいしか描かれないので、あんまり死んでも同情できないです。

 三成は三國無双シリーズで言ったら、実力はあっても性格に難があって孤立、破滅する点で呂布と重なりますが、あっちは三國無双7(猛将伝DX)のifでフォローされたりまだ言動もマシな印象です。

ゲームメカニクスについて

戦闘

神速、ジャストガード

 本作品を特徴づけるのは神速アクションの追加です。これはボス格のユニットには通らないのですが、雑魚狩りに特化したアクションになっています。広範囲を攻撃に巻き込みながら高速で移動する攻撃で、無双シリーズにありがちな移動テンポの悪さを緩和してくれています。ただ流石に強すぎたのか、続編(4-Ⅱ,emp,真田丸,5[無印])では次第に弱体化(OROCHI3[Ul]では強化)させられていきます。多少バランスは悪くても、爽快感とスピード感のある素晴らしい要素だと思います。雑魚狩りは神速一択になっています。

またジャストガードが追加され、成功すると相手の体勢を崩し、殺陣という強力なアクションに派生できます。 

無双奥義

 練技ゲージが最大の時に無双奥義を発動できます。三國無双7(猛将伝DX)などの三國無双シリーズの覚醒状態のような感じです。それとかDMCシリーズ(1.2.3.4.5)のDTみたいな感じです。発動中は攻撃が強化され、無敵状態になると同時にあらかじめ設定された属性が攻撃に付加される他、影技が使い放題になります。

 全体的に安定していて、かなり遊びやすいです。戦国無双シリーズの中では一番おすすめと思っています。ただ三國無双7(猛将伝DX)の方が総合的な完成度は高く、ボリュームはOROCHI2(Ultimate)などの方が上です。あと5[無印]の方が演出やモーションは洗練されていますがキャラ、ストーリーが良くないので一長一短で、総合的にはこちらが上です。ただ、5と違って本作はいかにもPS2時代からのカクカクしたモーションなので苦手な人もいそうです

武将切り替えシステム、士気システム

 本作では二人タッグのチームでミッションに進みます。ただAIが馬鹿なので、特定ミッションのフラグに備えて指示で待機させるとかも難しいので、微妙なシステムです。

 また本作ではOROCHIシリーズ(1.2[Ul].3[Ul])のアンリミテッドモードやFE無双、戦国無双5(無印)と同様に、任意のタイミングで操作キャラを切り替えられます。

 士気システムが復活したので、旗持兵をピンポイントで狙えば味方武将の敗走を阻止できるようになっています。

流浪演武モード

 エディット武将をデザインするRPGモードの流浪演武もあります。ミッションで無双武将を倒す・救援するなどで友好度が上がり、高くすれば武将列伝に登録、パートナーとして操作可能、会話イベントが増える、などのメリットがあります。会話イベントも量が多く楽しいですが、後半はイベントを消化してしまっているので飽きてしまいます。

注意点

『4』に既出のDLC150種類以上を組み込んだ廉価版がDXで、『戦国無双 ~真田丸~』と『無双OROCHI3』のセーブデータがある場合、特典があります。

 DLC込なのですが、『4DX』収録のDLCを『4-II』以降に流用できないうえ、『4-Ⅱ』,emp,『戦国無双 ~真田丸~』は収録されていません。4は関連作品が多いので注意しましょう。

総評

戦国シリーズでは最高傑作だが…

 戦国無双シリーズでは最高傑作ですが、三國無双7(猛将伝DX)やOROCHI2(Ultimate)などにはボリューム、ストーリー、バランス面で劣ります。また続編的なemp,『戦国無双 ~真田丸~』もおすすめです。4-Ⅱはいまいちです。

関連作品、関連おすすめ作品

・『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』『ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり』:無双関連作品のおすすめ

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