始めに
始めに
今日は『真・三國無双7 with 猛将伝 DX』についてレビューを書いていきたいと思います。エンパは入ってません。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
7 | 8 | 4 | 8 | 7 | 2 | 優判定(36) |
- シリーズ集大成のボリューム
- シナリオもキャラゲーとして充実
- サブ的なモードのクオリティ
- フラグ管理の煩わしさ
ゲームフィクションについて
IFストーリーの伝奇ロマン
前作でストーリーモードは勢力ごとになりました。今作では正史に基づく通常ルートに加え、一定の条件を満たすと味方勢力の武将が全員生存のハッピーエンドを迎えるIFルートに分岐できるというようになりました。こうして、早期退場するNPCに活躍の場が設けられました。さらに通常もIFも含め、プレイヤー武将を2~4人から選ぶことができるので、出番の少ないキャラが減っています。OROCHI2(Ul)と同じく、一人一人のキャラクターが大切にされているのが伝わります。また陣中会話も継続。シナリオの理解に役立ちます。
こうして5以前やOROCHIシリーズ(1.2[Ul].3[Ul])のようなIFシナリオの伝奇ロマンになっています。
呂布伝、新キャラクター、追加ストーリー
猛将伝では新たに呂布伝がシナリオに加わりました。呂布に関しては通常ルートでは正史に近い末路ですが、ifルートではヒロインの、ヒロインの陳宮を重用し、天下を統一するという熱いストーリーとなっています。呂布がスタッフやファンに愛されている存在だとわかります。
「于禁」「朱然」「法正」「陳宮」「呂玲綺」がプレイアブルキャラとして追加されています。他の5勢力にも新たなストーリーが追加。呂布・他以外の4勢力における追加ステージは「アナザーIF」という時系列順の一本道ルートとして別途にまとめられています。
ゲームメカニクスについて
戦闘
基本アクション
6で三角ボタン押しの「チャージ攻撃」方式のアクションが大幅強化されて復活、今作ではさらにジャンプチャージ攻撃が復活します。
登場武将77名全員分の個別の武器系統が与えられ、そのモーションも全て個別に作りこまれているという素晴らしいボリュームです。武器の切り替えシステム導入に伴うコンパチの問題を解消します。
武器の適性は4段階に割り振られ、レベルアップで4まで成長したものが効果を発揮するという形になっています。4に達する天禀は武将毎に1つだけです。
また猛将伝では武器の所持数の上限が増加しましたが、まだ少ないです。けれども武器が強化しやすくなって遊びやすくなってます。
『4』初出の無双覚醒も復活。攻撃を当て貯める覚醒ゲージが満タンになれば、L3ボタンで一時的に能力が強化される覚醒状態に入れ、この状態では武器の相性すべて拮抗になります。そして覚醒状態の間に無双乱舞を使うと覚醒乱舞、その覚醒乱舞で一定以上のヒット数を稼ぐことで「真覚醒乱舞」となります。戦国4(DX)などにも近いです。
新要素など。属性じゃんけん
本作では新たに導入された「相性」システムによる三すくみがあります。これが武器切り替え、ヴァリアブル攻撃を促します。 プレイヤーが優勢なら、攻撃がすべてクリティカルになり、敵武将に「気迫ゲージ」が設定され、ゲージを削りきると「ストームラッシュ」が発動します。ストームラッシュは無敵状態で繰り出す強力な連続攻撃です。属性じゃんけんはFE無双に継承されるシステムで、また気迫ゲージギミックも『ゼルダ無双(ハイDX)』、P5Sなどへ発展します。
プレイヤーが劣勢の場合、敵武将がハイパーアーマーに、攻撃を喰らうとストームラッシュで反撃してくるなどするものの、チャージ攻撃やストームラッシュに合わせてヴァリアブル攻撃を繰り出すと「ヴァリアブルカウンター」が発動します。乱戦では積極的に狙っていきたいところです。カウンターが成功すると、一時的に強化アイテムの効果が発動し、さらに攻撃によって大量の覚醒ゲージを得られます。
属性の種類が増加。属性は武器1つごとに最大6種類まで付与され、10段階のレベルがあります。『無双OROCHI2』(Ultimate)と似た感じです。
各モード
ステージデザイン
全体的にストーリーモードのステージのデザインの特徴として、フラグ管理がわかりにくいです。説明されてもピンとこない、どうすればいいのかわからない場面がIF分岐のための要件にいくつかありました。
周瑜の囮作戦とか呂蒙の生存条件とか、攻略サイトを見ないと厳しいです。
将星モード、フリーモード
将星モードというディアブロシリーズ(1.2.3[EC].4)のようなハクスラモードが追加されました。さまざまな戦闘に挑み「名声」や「仲間」、施設を発展させる「素材」を手に入れて基地を発展させていきます。そこそこ遊べますが、仲間にした武将が敵として現れない仕様のため、最終的に名有り武将がモブ敵のみになり、汎用セリフしか話さないため、やればやるほど戦場が殺風景になるのが致命的です。
猛将伝ではこれに「地方平定」という新パートが追加。仲間にしている武将を何人か選んで軍団を編成し、拠点を制圧しつつ進軍する流れで、勝利すると戦場に対応した地方の「制圧率」が上昇し、全地方を完全に制圧し最終決戦に勝利すればクリアです。「地方平定」開始時に仲間にした武将の大半が下野するため集め直さないといけないなど作業量が多く、全体的に水増し気味のボリューム感です。OROCHI2Ultimateのアンリミテッドモードとは雲泥の差です。
今作でフリーモードも復活。好きな武将ですべてのステージを遊べます。
注意点
本作は全DLCが収録された完全版ですが、画質はPS3/Win版準拠です。PS4版と比べるとガクッとグラフィックの質が落ちます。
総評
三國無双シリーズの最高傑作候補
8が失敗作だったのもあり、三國無双シリーズの最高傑作候補です。おすすめ。他社IPの無双化を除けば、本作と戦国4(DX)、OROCHI2(Ul)がおすすめです。
関連作品、関連おすすめ作品
・『バイオハザード リベレーションズ アンベールドエディション』,『仁王』シリーズ(1.2)、『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)