劣化移植ゲー。『九龍妖魔學園紀 ORIGIN OF ADVENTURE』レビュー

アトラス
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始めに

今日は『九龍妖魔學園紀 ORIGIN OF ADVENTURE』についてレビューを書いていきます。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
872792優(35)

ゲームフィクションについて

あらすじ

 世界中に点在する「秘宝」を捜し求める冒険者を「宝探し屋(トレジャーハンター)」と呼びます。

 2004年。東京都新宿区にある全寮制高校、天香學園。そこに転校生として現れた主人公の正体こそ、若き宝探し屋でした。學園の奥深くに隠された謎の「遺跡」を見出した彼は、學園で知り合った友たちを同行者として、超古代文明の残した謎と「秘宝」に迫っていきます。遺跡に待ち受ける数々の罠や、そこにうごめく「化人」、學園を支配する「生徒会」と争います。

ジュヴナイル伝奇の名作アドベンチャー

 本作品は大林宣彦作品(『時をかける少女』『ねらわれた学園』)などのジュブナイル作品へのオマージュが捧げられており、独特のノスタルジックな古典主義が魅力です。また伝奇ロマン、秘境冒険物語としては『スプリガン』や『インディ=ジョーンズ』シリーズ(1.2.3.4)からの影響も顕著なトレジャーハンターものです。

 キャラクターの一人一人のデザインが特徴的かつ魅力的で、本作独自の魅力を形成しています。『ペルソナ』シリーズと並ぶ、ジュブナイルロマンの傑作ではあります。

ゲームメカニクスについて

戦闘とダンジョン探索

 ウィザードリィタイプの一人称3Dダンジョンとローグライクのターン制RPGを掛け合わせたシステムになっています。行動力を消費し、自分と敵とターン交代制で移動・攻撃を繰り返します。敵には銃で狙う弱点と弱点属性、通常HPとその半分以下の弱点ポイントHPがあります。
 仲間はバディとして二人まで連れてゆくことができ、能力の増減やパッシブスキルとアクティブスキルが発動します。長く連れまわる事で好感度があがり、スキルレベルが強化されていきます。

 やや癖が強く古臭くとっつきにくい印象はあるものの、独創的かつ完成度は高いです。古臭いデザインもレトロな装いだからそう悪目立ちしないという部分はあります

ストーリーパート

 学園アドベンチャーでは感情入力システムという独自のナラティブチョイスのギミックが継続して用いられています。これは特定のNPCの発言に対する感情的反応を入力するシステムで、それによって好感度を上げたりしていきます。

 ただ、このシステムの欠陥としてナラティブチョイスによるテクストの選択と違って、プレイヤーの意図する反応を直感的に入力しづらいです。「喜」とかを入力しても、どういうニュアンスでそれが発せられるのかピンときずらいです。ぶっちゃけいいシステムとは思わないので、継承しなくていいと思います。

移植作品として

 この作品はオリジナル版は癖が強いけれども名作で、とはいえUIの扱いづらさや全体的なテンポの悪さ、古臭いゲームデザインなど今日からした課題も多く残す内容でしたが、そうした問題はそのままにバグを加えてかつ完全版ではない無印版準拠で移植した本作は、原作への愛が全く感じられないベタ移植になっています。本作はもともと面白い作品ですが、移植作品としては劣悪な内容です。

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