『サイバーパンク2077』DLC『仮初めの自由』レビュー

スパイクチュンソフト
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 始めに

 『サイバーパンク2077:仮初めの自由』についてレビューを書いていきます。サイパンのDLCです。

  • 圧倒的なボリュームとクオリティ
  • 本編が好きなら買い
  • TPSがない、周回がないといった大きな欠点はそのまま
  • エンドコンテンツ?

ゲームフィクションについて

あらすじ

 メインストーリーの舞台となるのは、「ドッグタウン」。街の中心から南西にある区画です。主人公のVは凄腕のネットランナー「ソングバード」の依頼を受け、この区画に入ります。Vはこの事件を通じ、かつてナイトシティと崩壊した合衆国を再建しようという「新合衆国」とナイトシティの間で勃発した戦争の傷跡に直面していきます。

スパイSF

 追加DLCには新キャラクターが登場し、スパイ映画風の独特のシナリオが展開されていきます。なかなかシナリオの全体像が見えない中、誰が敵で誰が味方なのかわからないままプレイヤーはダイナミックなストーリーに飲み込まれていきます。

 流石に面白い内容で、そもそもこのチームの作品なので絶対に薄味になる予感はしなかったです。ただ、自分がサイパンで最も不満だった要素は1.TPSがないこと2.二週目がないこと3.一部キャラが消化不良のままフェードアウトし、本筋も分岐に乏しいこと、でした。3は新EDの追加でやや改善されたとはいえ、1.2は全く解消されない(1はもう技術的に難しいらしいですが)ままなので、サイパンに感じていたモヤモヤは解消されないままです。

ゲームメカニクスについて

デッキビルドの拡大

 「仮初めの自由」に合わせたアップデートで従来のパークのシステムがリワークされたので、それも交えて書きます。新たなスキルツリーの項目「Relic」と、新パークが追加されデッキビルドの幅がさらに広がりました。

 「Relic」は新エリアで開発するスキルツリーで弱点攻撃などの強力なものが揃っています。また近接武器のモーションにもマイナーチェンジが加わっています。戦闘は元々面白かったものがアプデやDLCでメキメキ面白くなっていく印象です。

ランダムイベント追加

 「ドッグタウン」は巨大な壁で区分されていて、空路で物品の輸送を行っているため、しばしば「投下物資」がマップ上のさまざまな場所に落下します。この投下物資は狼煙を辿ることで落下位置をは特定できます。落下場所に敵が存在すれば戦闘が発生するものの、投下物資からはレアリティや価値の高いアイテムが収納されています。

 ランダムイベントのバリエーションが加えられたとはいえエンドコンテンツと胸を張って言えるかというと微妙過ぎますし、二周目がないことをカバーできてはいません。せめて何かエンドコンテンツらしいエンドコンテンツがあって欲しかったところ。

総評

本編が好きなら買いだが…

 流石に圧倒的な密度の内容で、本編が好きなら胸を張って買うべきだとは言い切れますが、とはいえこのゲームがアプデでもDLCでも痒いところに手が届かないでいるままなのは変わらないため、自分がサイパンに感じていた先述の不満はそのままで、いいところがさらに強化された感じです。

関連作品、関連おすすめ作品

・『マスエフェクト』シリーズ(1.2.3)、『バルダーズ=ゲート3』:インタラクティブ性の強いストーリー

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