始めに
『メタルギアソリッド』についてレビューを書いていきます。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
9 | 7 | 2 | 6 | 6 | 0 | 良(30) |
![](https://hazakishiori.com/wp-content/uploads/2023/06/20230609_090557-150x150.jpg)
3Dモデリングの今日的観点から鑑み、少し低めの総合点です
- 独創的でクオリティが高いゲーム性
- キャラクターも魅力的
- シナリオはそこそこ
- グラフィックは今では厳しい
ゲームフィクションについて
あらすじ
アラスカ、フォックス諸島沖の孤島、シャドー・モセス島の核兵器廃棄所で演習を行っていたハイテク特殊部隊「FOX HOUND」が突如として蜂起、島を占拠します。彼等は「ビッグボス」の遺体を要求し、受諾されない場合核を発射するとします。
元FOXHOUND隊員ソリッド=スネークが呼び戻され、極秘裏に任務が下ります。
テクノワールの名作シリーズの原点(?)
本作はMGSシリーズ(1.2.3.4.5)の第一作目ですが、旧メタルギアシリーズの続編ではあるので、本作でも会話などで豊富な補完ツールはありつつ、わかりづらいところは多いです。
小島秀夫を代表するテクノワール作品となっており、カーペンター監督『ニューヨーク1997』からの影響が顕著です。また、遺伝子工学によって誕生したスネークたちの存在論的苦悩はリドスコ監督『ブレードランナー』の影響を顕著に感じさせます。
ゲームメカニクスをゲームフィクションの上で顕在化させる演出
ビデオゲーム作品において、ゲームメカニクスの意味論は基本的には透明になっているものですが、本シリーズ(1.2.3.4.5)ではそれを顕在化させるメタな演出が凝らされています。サイコマンティス戦などが代表的です。オンタイムでは楽しかったし感動したものでした。
良くも悪くもMGS
ただ本作から良くも悪くもMGS(1.2.3.4.5)というか、小島秀夫節というか、シリーズのシナリオのいいところも悪いところもしっかり確立しています。まずこのシリーズは毎度サスペンスが下手です。浦沢直樹の漫画みたいで、サスペンスの引き伸ばしがワンパターンで、オチも煮え切らない感じです。キャラクターはアクが強いですが魅力的です。
ゲームメカニクスについて
ステルスTPS
この作品はシリーズ(1.2.3.4.5)共通で、ステルスアクションになっています。戦闘や殺傷はなるべく避けるべきものです。敵の死角にうまく潜り込んで、進路を進めていきます。シリーズの伝統となるステルスアクションとして既に本作は完成度が高く、今遊んでも少しも古さを感じさせません。
本シリーズを代表するアクションのバリエーションの豊富さ、アプローチの豊かさはシリーズ(1.2.3.4.5)を通してブラッシュアップされていきます。
関連作品、関連おすすめ作品
・『ヒットマン』リブートシリーズ(1.2.3):ステルスゲーム。