黒歴史クソゲー。『デビルメイクライ2』レビュー

カプコン
この記事は約5分で読めます。

始めに

『デビルメイクライ2』レビューを書いていきます。DMCシリーズ(1.2.3.4.5)の黒歴史です。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
64660良(26)
  • 後のシリーズを準備した
  • 調整不足でシリーズの黒歴史
  • 近接攻撃が弱い

ゲームフィクションについて

あらすじ

 マレット島にて魔帝ムンドゥスを倒し、数年の月日が流れました。ダンテはある日、デュマーリ島の守り手、ルシアにより島へと導かれます。そこでルシアの母で島の守り手のマティエから依頼を受けます。

 デュマーリ島には古代信仰の痕跡が数多く残されたものの、今では国際企業ウロボロス社のCEOのアリウスの手によって、近代化が進められていました。アリウスは人間でありながら魔界の復活を望み、覇王アルゴサクスの封印を解き己が身に取り込もうと画策していました。

 ダンテはルシアとアリウスを追います。

バイオハザードから派生したシリーズ

 本作は『バイオハザード4』のプロトタイプがベースになっていることが知られています。そのあたり『鬼武者』シリーズ(1.2.3.4)と印象が被ります。

 全体的にゴシックな装いやクウォータービューの見下ろしがた固定カメラ(1.2.3.4)などの演出が共通しています。

スタイリッシュ

 本シリーズ(1.2.3.4.5)はスタイリッシュアクションと言われ、全体的にジョン=ウー(『フェイス/オフ』)の香港ノワールや広江礼威作品からの影響が顕著で、スローモーションや二丁拳銃による演出が見えます。

 ダサカッコいいというか、キッチュな外連みで魅せてくれます。

別人化したダンテ

 シリーズ(1.2.3.4.5)を通して饒舌なダンテですが、本作ではなぜか別人のように寡黙なキャラクターになっています。このせいでかなり黒歴史感が強いです。

 ただメガテンにはこのキャラで出てくるので、そっちしか触れていない人はこれが真ダンテに見えるらしい(?)です。

ゲームメカニクスについて

アクション

スタイリッシュアクション

 本シリーズ(1.2.3.4.5)は基本的にはガードがなく、回避を主体に戦います。その点では『ベヨネッタ』シリーズ(1.2.3)と共通です。また本作以外の作品ではアクションをほとんどキャンセルできるため、これもスピーディなアクションに拍車をかけます。

 ダンテは近接武器と銃器を複数の中から1つずつ選んで同時に装備でき、それで攻撃できます。この仕様はシリーズで共通です。

過渡期の黒歴史ゲーム

 本作はシリーズ(1.2.3.4.5)の方向性が3で固まる前の過渡期の黒歴史ゲームで、遊べなくはないけれどもクソゲーに近いです。本作はゲームスピードが全体的に低下していてダンテの挙動がのろく、また攻撃もキャンセルできないため、シリーズ(1.2.3.4.5)のなかでも浮いていて本当に別ゲーです。

 銃ゲーとか呼ばれますが、銃が強くなっているというよりは近接が弱体化しているために相対的に銃が強くなっています。元々一作目は避けゲーのためにアクションをキャンセルしやすかったり、硬直が少なかったり調整されていたのに、もっさりしているため近接だと被弾が厳しいです。

 モーションが劣化している一方でクリア難易度も低下し、遠距離攻撃だけで大抵の敵は倒せてしまったりと、もはや何のゲームなのかわかりません。ただSランクは難しいです。

新ユニット、ルシア

 新キャラのルシアもプレイアブルキャラクターになっています。主な攻撃は短剣を使った格闘術と投げナイフです。

 そののちのシリーズ(1.2.3.4.5)のトリックスター的なスピードタイプのため、ダンテと比較して攻撃力が低めかつ攻撃範囲が狭く、やや扱いにくいです。

総評

過渡期の迷走ゲー

 X7とかバイオ6に近く、シリーズが方向性を模索し、また見失っている時期の作品で、遊べはするけど遊びたくはない感じです。

You cannot copy content of this page

タイトルとURLをコピーしました