始めに
『ALIEN: ISOLATION』レビューを書いていきます。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
8 | 7 | 3 | 6 | 8 | 2 | 良(34) |
- エイリアンの恐怖演出
- 原作再現
- あくまでファンアイテム
- ボリュームが少ない
ゲームフィクションについて
あらすじ
宇宙船ノストロモ号が消息を絶って(1)から15年後の2137年。ノストロモ号乗員エレン・リプリーの娘のアマンダは、母が行方不明となった星系に赴任して、母親を探していました。
ある日、アマンダのもとへ「ノストロモ号のフライトレコーダーを回収した」との連絡が入り、男性型アンドロイドのサミュエルズからの要請もあり、アマンダたちフライトレコーダー回収チームは宇宙ステーションへと向かいます。
1と2の間。リプリーの娘
時系列上では『エイリアン』と『エイリアン2』の間です。主人公は、シリーズ(1.2.3.4)の主人公たるエレン=リプリーの娘アマンダ=リプリーで、2などで存在が仄めかされていたキャラクターです。
エレンを探しアマンダは宇宙ステーションを訪れるものの、そこではエイリアンが出現し、船員やアンドロイドの暴走も起こってます。
アマンダを扱ったのはファンには嬉しい反面、ほとんどキャラクターとしての掘り下げはなくストーリーもボリューム抑えめです。
エイリアン一作目の恐怖を巧みに再現
本作はリドリー=スコット監督『エイリアン』におけるエイリアンの恐怖を巧みにゲームで捉えています。
本作のエイリアンは『エイリアン』におけるそれと同様に、圧倒的な強者であって、如何なる攻撃でも倒せません。高度なAIでプレイヤーを追跡します。
また足跡や体液の滴る音による恐怖演出も原作さながらです。
ゲームメカニクスについて
FPSアドベンチャー
全体的に『Outlast』と『バイオハザード』に近いです。『Outlast』同様に、本作もFPSになってます。
体力回復の「メディキット」、煙幕の「スモーク爆弾」、アンドロイドの動きを一時的に止める「EMP爆弾」などがアイテムにあります。所持数には限界があり、数も限られているので、計画的に使う必要があります。
武器は、マルチレンチから始まり、リボルバー、火炎放射器などが登場し、アイテム同様にリソース管理のエコノミー要素が重要になります。
武器で捌けるのは非エイリアン系のエネミーだけで、エイリアンはどうやっても倒せません。その点で主人公は『Outlast』のように非力です。
エイリアンとの鬼ごっこ
本作はエイリアンとの鬼ごっこが中心で、『Outlast』と同様です。
本作のエイリアンはとにかくAIが優秀で、どこまで逃げても、特に高難易度ではプレイヤーが何かするたびに現れて襲ってきます。学習能力があり、火炎放射器などを何度も浴びせると撃退できなくなるなど、アルゴリズムのデザインは非凡です。
低ボリューム
結局本作はあくまでもキャラゲーで、できることは少なく、ボリュームも少ないです。やり込み要素も希薄です。
関連作品、関連おすすめ作品
・『Dead Space (2023)』:寄生体ホラー。宇宙船パニックホラー。