始めに
『GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択』についてレビューを書いていきます。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
7 | 8 | 4 | 6 | 9 | 2 | 優(36) |
- 前作から戦闘がパワーアップ
- マップもスケールアップ
- 前作前提のシナリオ
- 癖が強い操作性
ゲームフィクション
あらすじ
空中都市ヘキサヴィル。上空に浮かぶ政府機関ノワ=ハイラレオンにて異常な重力波の乱れが観測され、重力姫キトゥンはパートナーである重力使いクロウと警務官シドーと調査に赴きます。
そこでは謎の実験が行われており、警護する謎の少年少女に襲撃されます。その時前例のない規模の巨大重力嵐が発生し、三人はノワ=ハイラレオンごとその渦に呑み込まれます。重力嵐に呑み込まれたキトゥンはシドーとともにバンガ集落に漂着します。
別世界の街ジルガ=パラ=ラオにて、キトゥンの新たな冒険が始まります。
コミック風の演出
ストーリーでは、漫画のような形式でシナリオが展開していきます。動きが少ないのでちょっと物足りないです。
全体的に宮崎駿作品(『風立ちぬ』)のような、飛行を印象的なモチーフとする作品に仕上がっています
ゲームメカニクスについて
アクション
基本
Rボタンで、主人公のキトゥンは無重力浮遊状態になりその場で空中に留まります。その状態でカメラの向きを変えもう一度Rボタンを押すと、「重力の働く方向」が現在のカメラの前方に変更され、その方向に落下します(『重力チェンジ』)。
重力操作中は「重力エナジー」というゲージを消費します。エナジーが切れると重力操作が解除されます。重力エナジーは重力操作を行わなければ、時間経過で全回復します。
その他
重力スライドとよばれるアクションで、床をキトゥンにとって斜面とし、床に沿って高速でスライド移動ができます
また○ボタンで、周りのオブジェクトや人を無重力状態にして持ち上げられます。この状態で○ボタンを押すと、オブジェクトを打ち出せます。戦闘などて使えます。
また無重力浮遊状態の時や、重力チェンジ落下中に□ボタンで、高速落下しながら重力加速度を利用しキック攻撃できます。
新要素
1と比べて戦闘のアプローチが増えました。
新たにルーナチューン、ユピトールチューンという2つの形態変化を使えるようになりました。ルーナチューンはキトゥンを軽くし、通常移動を素早くしたり、通常の状態では立てない水の上や木の上などに立つ事ができます。また大きく跳躍出来る他、壁を蹴って上昇する事もできます。このチューンの重力キックでは、標的に向かってワープ、自動追尾し、連続撃攻撃をできます。
ユピトールチューンは逆に重くなって、攻撃力を上げます。また攻撃のガードができるようになります。重力波動キックで、周囲の敵や障害物もまとめて破壊できます。
終盤では、「グラビティ=フェリン」への移行が可能となります。この形態は常に浮遊、HP回復します。
また今作では重力エナジーゲージの他、攻撃する、受ける事で赤いゲージが溜まります。一定以上溜まった状態からグラブボタン長押しでゲージを消費し、それぞれのチューンに応じた強力な特殊グラブを使えます。またこのゲージを満タンまで貯める事で必殺技が使用できます。
デッキビルド(タリスマン)
タリスマンという装備が追加されました。三種類の形状からそれぞれ各一種、最大三種を装備できます。一つのタリスマンにつき、最大三つのスキルがランダムで設定されています。これによってデッキビルドを展開します。
探索、アドベンチャー
前作からボリュームが大幅に増加。サイドミッションもボリュームとクオリティが拡大しました。サイドミッション一つ一つもボリュームがあり魅力的です。チャレンジミッションもバラエティ豊かになりました。
マップも、前作の舞台ヘキサヴェルの4都市全てを収録、またそれと同等以上の広さを持つジルガ=パラ=ラオの4都市+αです。
『龍が如く』シリーズ(0,1[極].2[極2].3.4.5.6.7.見参.維新)くらい、ロケーションとサブイベントが充実した内容です。
関連作品、関連おすすめ作品
・『Marvel’s Spider-Man』シリーズ(1.mm.2):浮遊がもたらす箱庭探索の魅力。