始めに
『ブレイブリーデフォルトⅡ』のレビューを書いていきます。シリーズ(1.second.Ⅱ)の三作目です。前作までと繋がりはなさそうです。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
7 | 8 | 4 | 7 | 7 | 2 | 優(35) |
- システムが洗練された
- シナリオもそこそこ
- 結局、1作目のインパクトを超えられないシナリオ
ゲームフィクションについて
あらすじ
5つの国があるエクシラント大陸に船乗りの青年セスが流れ着きます。セスは、滅びた国の王女グローリア、魔導書を読み解くために旅をする学者エルヴィス、エルヴィスの護衛を務める傭兵アデルと出逢い、ともにクリスタルを巡る旅をします。
5以前のFFや聖剣伝説シリーズのパロディ
FFは6.7あたりからシリーズの方向性が定まり、DQシリーズのようなトマス=マロリー風の騎士道物語ベースのハイファンタジーから分かたれた、ニューウェイブ以降のモダニズムSFのビジョンを取り入れたシリーズとしてブランディングしていきました。
けれども5くらいまではDQシリーズと内容的には重複しており、本作も5以前のクラシックなFFシリーズや聖剣伝説シリーズのスタイルのパロディになっています。
そして7以降のモダニズムSF風のギミックや革新的なシステムをも取り入れた新古典主義的な趣向が見どころです。
シリーズは停滞している印象
本作はシステム面ではマイナーチェンジが図られているものの、ストーリーに関してはマンネリ気味です。結局、一作目の伝統的なFFシリーズパロディの展開が斬新な驚きをもって受け入れられた一方で、そのインパクトをずっと乗り越えることが出来ずにいます。
本作もシリーズリブートでありながら一作目と既視感ある内容でパッとしません。
ゲームメカニクスについて
戦闘におけるブレイブ&デフォルト
防御行動である「デフォルト」を行うと、BPと呼ばれるアクショントークンが溜まります。それを「ブレイブ」で消費して、ブレイブを行った回数追加行動出来ます。
BPが無くても、-3になるまで前借りをできます。アビリティにはBPをコストとするもの、BPを増減するもの、最大BPを上げるもの等もあります。
つまるところ女神転生シリーズメガテンシリーズ(真3[HD].真4.真4F)におけるプレスターンバトルのような感じで、特定アクションで増減するアクショントークンの管理が戦闘の中心です。
面白いのですが、プレスターンやワンモアプレスと違って単純に一回の戦闘の作業量が増えるのでテンポが悪いです。ただ本作から倍速コマンドが追加されてやや改善しました。
1とセカンドではDQ風のターン制オーダーですが、2ではATBのようなリアルタイムゲージによるオーダーになっています。本作から装備に重量の概念が取り入れられ、それに依存してリアルタイムゲージの蓄積率が変動します。
デッキビルド(ジョブチェンジ)
『FF』シリーズのジョブチェンジシステムを採用してます。そのジョブに就いているボスキャラクターを倒してアスタリスクを手に入れる事で、ジョブチェンジ可能となります。
ジョブによってコマンド1つ、サポートアビリティ1つとステータスが決定し、さらにコマンドもう1つとサポートアビリティ数個が装備可能でFF5に近いです(それとオクトラシリーズ[1.2]、龍7)。ただし、ジョブレベルアップに必要な経験値もすっぴんを除いて全ジョブ共通です。
サポートアビリティはジョブ固有のものが1つと、特定の枠数装備出来ます。それぞれのアビリティに決められた枠数が存在し、強力なサポートアビリティは複数の枠を使用します。
本作ではメインのほかにもう一つサブジョブを選択できるようになりました。オクトラシリーズ(1.2)の影響がこのあたり顕著です。このためデッキビルドの自由度が増しました。
関連作品、関連おすすめ作品
・『オクトパストラベラー』シリーズ(1.2)『STAR OCEAN THE SECOND STORY R』『ライブアライブ』『スーパーマリオRPG』:新古典主義的RPG。