粗いものの名作。『ロックマンX3』レビュー

カプコン
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始めに

『ロックマンX3』レビューを書いていきます。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
874672優(36)
  • シリーズ全盛期の作品
  • ゼロのプレイアブル化
  • 1や2と比べて調整不足

ゲームフィクションについて

あらすじ

 イレギュラーハンターとして復帰したゼロは第0特殊部隊の隊長となり、エックスや他部隊のハンター達とイレギュラーの掃討を続けていました。

 その頃、科学者型レプリロイドのドップラー博士は、コンピュータウィルス「Σウイルス」がイレギュラーの発生要因だと解明、専用の抗体ウィルスを開発し、レプリロイド達に導入することを提案します。さらにドップラーは人間とレプリロイドが共存する平和都市「ドッペルタウン」建設を宣言し、人間、レプリロイド双方の支持を得ます。

 しかし数ヵ月後、ドップラーは上記の抗体ウィルスを用いたレプリロイド達と反乱を起こします。イレギュラーハンターはドップラーと反乱の参加者をイレギュラーと認定します。

シリーズの特徴

 本家ロックマンシリーズの未来の世界を舞台に、「レプリロイド」と呼ばれるロボット同士の戦いを描くシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)です。主人公は、ロックマンシリーズのライト博士が封印したロボット「エックス」です。
 本家とちがってシリアスな内容で、映画『ブレードランナー』の影響が顕著というか、割りとそのまんまです。

シリーズの迷走

 本作に関しては評判がいいものの、Xシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)は4とか5から7まで長く迷走します。ストーリーもグダグダになっていきます。

 MGSシリーズ(1.2.3.4.5)に似てますが、シグマという黒幕の陰謀ネタでシリーズを引き伸ばすので、一個一個の作品で完結せずまとまりが悪くなり、しかもワンパターンなサスペンスになっていきます。

 これなら本家ロックマンシリーズ(1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11)のほうが全然いいと思いました。

シグマの設定

 シリーズの黒幕たるΣの正体がウイルスという設定が本作で固まります。この設定が発展していくことでヘンテコなシナリオが後々展開されていきます。

ゲームメカニクスについて

ゼロのプレイアブル化

 人気キャラクター「ゼロ」に交代しできます。1ステージ中に1度だけゼロへ交代できるデザインです。本作からゼロがプレイアブル化します。

 Xシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)の4ではゼロとエックスのシナリオの選択制、5以降はゼロやエックスなどの主人公から任意のユニットのステージごとでの選択制になります。

 本作はサポート的立ち位置で、しかも操作中にロストするとそのデータではゼロが使用不可能になるという信じがたい仕様です。

 ゼロは以降もプッシュされ、『ロックマンゼロ』シリーズ(1.2.3.4)につながります。

デッキビルド

 ライドアーマーが収集要素になりました。デフォルトの「キメラ」、攻撃力とリーチの「カンガルー」、飛行能力と飛び道具の「ホーク」、水中特化の「フロッグ」の4つがあり、キメラ以外はカスタムパーツです。
 従来の強化アーマーパーツ4部位に加えて、各パーツへの「強化チップ」が登場しました。チップは原則として4種類のうち1つしか入手できず、他のチップへの切り替えも不可能です。Xシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)の5から強化パーツシステムが拡大というか別物になります。

 Xシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)ではデッキビルド要素は6から本格的になり、8で完成します。

やや粗いステージ

 シリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)の評価としては、全盛期の1.2.3、遊びやすさナンバー1の4、調整不足なもののシリーズの集大成の8、みたいな印象なのですが、全盛期の3作の中では本作が一番、相対的には完成度が低いです。まあ2.1.3の順だと思います。

 本作はややステージ、ボスのデザインが甘いです。ボスはとにかく攻撃モーションが少なくて単調で、やりごたえがありません。

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・『Cuphead』『Dead Cells』『Hollow Knight』『ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト』:横スクロールの名作。

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