始めに
『ONE PIECE 海賊無双4』レビューを書いていきます。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
8 | 8 | 4 | 6 | 8 | 1 | 優(35) |
- 高水準のキャラゲー
- 無双としても独創的な要素
- 癖の強いオリジナル展開
ゲームフィクション
あらすじ
ドラマティックログ(ストーリーモード)を進めて、アラバスタからワノ国までの物語を体験できます。とはいえワノ国はまだ未完なのでオリジナル展開です。
もはやアニメより遥かに優れた原作再現
ワンピースのアニメはクソですが、本作は原作再現が素晴らしく、アニメを遥かに凌駕します。ゲーム内の映像は3DCGで表現され、表現力が高く、引き込まれる内容になっています。モーションもこだわり抜いてデザインされていて、原作愛が感じられます。
全体的に原作再現やキャラゲーとしての魅力と草刈りをメインとした内容で、コラボ無双の理想系です。
![](https://hazakishiori.com/wp-content/uploads/2024/06/img_01.jpg)
キャラクター
プレイアブルキャラは前作の37名から44名に増加。ダウンロードコンテンツのキャラクターも合わせると、計62キャラクターです。
あいかわらずオミットされたエピソードやキャラクターは多いですが、キャラが多すぎるので仕方ないです。
ゲームメカニクス
戦闘
基本
基本システムはほぼ本家無双です。前作ではガードとジャンプはオミットされ、回避が有用でした。回避ギミックは、ゼルダ無双(ハイDX)以降のコラボ無双のおよそ共通の傾向と言えます。
本作からパワーダッシュと空中コンボが追加されています。
新要素
地上でコンボしている最中にいつでも×ボタンで敵を空中に浮き上がらせて、空中コンボに移行できるようになりました。かなり楽しいです。
そしてパワーダッシュはコンボの合間に挟める高速ダッシュです。
この2つの要素によってとにかくコンボがつなぎやすくなっており、一騎当千のアクションに精彩を与えています。戦国無双4(DX)の神速攻撃くらい画期的なギミックです。
ナワバリ
戦闘では、「ナワバリ」の奪い合いが重要です。ナワバリ内では大量の雑魚敵が出現し、これを潰していくことでナワバリの耐久力を減らし、0にするとそのナワバリを奪えます。FE無双の拠点制圧みたいな感じです。
前作同様、全体的にエリアコントロールと草刈りメインで無双の魅力はしっかりしています。
仲間レベル
本作では一部状況を除き、常に仲間キャラが存在します。FE無双とかOROCHIシリーズシリーズ(1.2[Ul].3[Ul])にやや近い感じの集団戦ですが、本作では操作キャラの切り替えをステージではできません。原作の少年漫画のテイストを表現するデザインです。
仲間を連れた状態で敵を倒すと仲間レベルが上がり、さまざまな報酬が得られます。
レベル上げで得られるキャラクタごとの海図からは、そのキャラクターの能力成長、スキルの獲得、スキルスロットの追加、特殊技などが得られます。キャラクターごとに2枚あり、2枚目はそのキャラクターの仲間レベルを上げることで入手できます。
この海図によるスキルツリーが主な成長要素です。
育成、デッキビルド
ユニット
キャラクターはパワー、スピード、テクニック、スカイという 4種のアクションタイプに分類され、それぞれ強みがあります。OROCHIシリーズシリーズ(1.2[Ul].3[Ul])に近いです。
育成
先述の成長の海図(技やステータスの強化)を集める、特殊技(覚えた技やフォーム)をボタンに設定する、戦場で発動する常時効果のスキルを設定する、などが育成のアプローチです。後者2つは『戦国無双5』の閃技みたいな感じです。
育成要素はかなりシンプルに整理されています。自由なデッキビルドは特殊技とスキルの取捨選択によるビルドデザインなので、あまり自由度は高くないものの、カジュアルで遊びやすいです。
総評
名誉挽回した手堅い無双
1.2とクソゲーだったシリーズですが、3から名誉挽回していきます。
3と4は、とにかく無双の基本的な醍醐味を備えつつ、キャラゲーとしても勘所を抑えている印象です。