良作。『ロックマン ゼロ４』レビュー

始めに

『ロックマン ゼロ４』レビューを書いていきます。『ロックマンゼロ』シリーズ(1.2.3.4)の一作です。

独創性	完成度	快適さ	ボリューム	フィクション	その他	判定
8	8	4	6	7	2	優(35)

ゲームフィクション

あらすじ

　ゼロはレプリロイドを助けるべく、各地を転々としていました。
　ゼロたちは、レプリロイドに襲われるキャラバンに遭遇します。それを救ったゼロたちは、ジャーナリストの女性ネージュに悪の科学者「ドクター・バイル」によるネオ・アルカディアの惨状を聞かされます。

　人間の理想郷であったネオ・アルカディアは、ゼロによりリーダーであるコピーエックスを失い、バイルが支配していました。人間もレプリロイドも、イレギュラーとみなされた物はすべて処断されているそうです。
　キャラバンの人間達は、バイルの支配から逃れ、「エリア・ゼロ」にある集落を目指していました。

独特のシチュエーション

　今回のエリア・ゼロ近くに停車させたトレーラーでレジスタンスの登場人物は少ないです。他方、人間キャラが多数登場するようになり、描写不足だった人間のあり方が描かれています。

シリーズの総評

　シリーズ(1.2.3.4)全体の印象としては、　Xシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)を継承し高い完成度を誇りつつも調整不足な1、調整不足を残しながらマイナーチェンジした2、サイバーエルフなどデッキビルド周りのシステムが洗練された最高傑作の3、3を踏まえつつも曲の強い要素を加えた4、みたいな感じです。

ゲームメカニクス

アクション

　ロッド、シールドブーメランを廃止し、打撃攻撃の「ゼロナックル」及びそれによってシージングできる武器類が追加されました。
　ゼロナックルは殴り倒した敵の武装を奪い（シージング）、銃、ミサイル、剣、斧、盾などを使用できます。

　ただシージ武器はどれもいまいちな性能です。全体的にシリーズ(1.2.3.4)の３でシステムが既に完成していたのに、変な新要素や過去要素のオミットが失敗している印象も強いです。

デッキビルド

チップ

　ザコ敵がランダムでパーツを落とし、パーツを組み合わせることでヘッド・ボディ・フットの各カスタマイズ用チップを作成するシステムになりました。また前作のエルフ能力の多くがカスタマイズ用チップに変更され、デッキビルドはチップメインになりました。シリーズ(1.2.3.4)の３にあったチップシステムは、こうして大幅に拡大しています。

　本作ではゲーム最初からほとんどの強化チップを作成できるため、育成の自由度が高いです。Xシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)の６とかが好きな人にはおすすめです。

サイバーエルフについて

　今回は1体のみで、その1体がナース系・アニマル系・ハッカー系の能力を持ちます。各系統レベル1～7まであり、Eクリスタルでレベルを上げ、上げたレベルまで能力を付けられます。
　またゼロには「キャパシティ」があり、エルフに付けた能力がキャパシティを超えるとリザルトが減点されます。シリーズ(1.2.3.4)の３からサイバーエルフはまともに調整され、本作もそれを継承します。

エレメントチップの廃止

　シリーズ(1.2.3.4)の３でチップシステムに回収されたエレメントチップでしたが、本作で廃止され、チャージ攻撃に属性が付かなくなりました。属性はEXスキル、シージング武器に付きます。
　バスター系のEXスキルは、EXスキルそのものを選んで装備する方式になりました。

ステージ

ステージ選択

　本家(1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11)、Xシリーズ(1[無印,イレ].2.3.4.5.6.7.8)のように、最初から8ステージを選択できるようになりました。
　チップによるデッキビルドの自由度拡大も相まって、攻略自由度が高いです。

ウェザーチェンジングシステム

　8ステージでは任意で天候を変更できます。
敵に不利な天候を選ぶと難易度が落ちる代わりにリザルトで減点されます。
　敵に有利な天候を選ぶと、難易度と引き換えにEXスキルが手に入ります。

総評

面白いが…

　面白いですが『ロックマンゼロ』シリーズ(1.2.3.4)の集大成は３であって、本作ではないことは間違いありません。

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・『Cuphead』『Dead Cells』『Hollow Knight』『ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト』：横スクロールの名作。