良作だが減点も多すぎる。『ディビジョン』レビュー

UBIソフト
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始めに

『ディビジョン』レビューを書いていきます。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
773850良(30)

ゲームフィクションについて

あらすじ

 ある年のブラックフライデー。ニューヨークで突如、新型ウイルスによるバイオテロが発生。「ドルインフル」と名付けられたウイルスは瞬く間にニューヨーク中、さらには世界に拡散し、感染が急拡大します。その後、ニューヨークは危険地帯として隔離され完全に都市機能が喪失します。

 ニューヨークの秩序を取り戻すためにJTFが奔走するも苦戦します。そこで政府と法執行機関は、スリーパーエージェント「ディビジョン」の派遣を決め、その第一波をニューヨークに派遣します。しかし、第一波のメンバー全員が消息を絶ち、事態を重く見た政府は「ディビジョン」の第二波の派遣を決め、プレイヤーはその第二波のエージェントとして招集され、ニューヨークの復興と事件の真相解明を目指します。

ボーダーランズとの比較

 本作はジャンル的にもどうしても『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)と重なります。とはいえ違いも多いです。

 フィクション部分は、まずグラフィックはフォトリアル風になっています。『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)がカートゥーン調なので対照的です。

 とはいえ『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)と比べると、演出、キャラクター、シナリオ周りはずっと弱くて、そのせいで作品として華がないです。『アンチャーテッド』シリーズ(1.2.3.4)と『トゥームレイダー』リブート三部作(1.2.3)を比較する印象に近いです。

 それとソロでなくマルチ向けで、我々ソロゲーマーには辛いです。

ゲームメカニクスについて

ハクスラデッキビルド×TPS

 本作はハクスラデッキビルド×TPSで、その点では『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)に重なります。

 ハクスラとは『ディアブロ』シリーズに代表されるジャンルで、ランダムドロップするアイテムにランダム能力があり、それを組み合わせて装備のデッキビルドを展開するジャンルです。

 『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)と違って本作はTPSなのでカバーアクションがあります。 

 ただ『ボーダーランズ』(1.2.3)と比べると、武器やアビリティのバラエティに乏しい印象がします。

シリーズについて

 シリーズは2までありますが、1作目はまだゲームリソース不足で、2でリソースは充実します。とはいえ2のほうがゲームバランスは悪いかもしれず、なんとも言えないです。

 ただそもそもこのジャンルとUBIは結構相性悪かった気がします。

UBIのいい加減さ

 結局、本シリーズも『ファークライ』シリーズ(1.2.3.4.5.6.pr.nd)などに代表されるいつものUBIゲーという感じで、開発力や開発リソースは圧倒的なのですが、細かい部分が露骨にいい加減です。

 サーバーの貧弱さやマルチの治安もそうですが、結局このジャンルに要求されるような、特に深いことを考えずにぼんやりサクサクストレスフリーでトレハンできるようにするための繊細なバランス力とかは、決定的にUBIというメーカーに欠けている印象です。

関連作品、関連おすすめ作品

・『バイオハザード リベレーションズ アンベールドエディション』,『仁王』シリーズ(1.2)、『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)

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