始めに
『ディビジョン』レビューを書いていきます。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
7 | 7 | 3 | 8 | 5 | 0 | 良(30) |
ゲームフィクションについて
あらすじ
ある年のブラックフライデー。ニューヨークで突如、新型ウイルスによるバイオテロが発生。「ドルインフル」と名付けられたウイルスは瞬く間にニューヨーク中、さらには世界に拡散し、感染が急拡大します。その後、ニューヨークは危険地帯として隔離され完全に都市機能が喪失します。
ニューヨークの秩序を取り戻すためにJTFが奔走するも苦戦します。そこで政府と法執行機関は、スリーパーエージェント「ディビジョン」の派遣を決め、その第一波をニューヨークに派遣します。しかし、第一波のメンバー全員が消息を絶ち、事態を重く見た政府は「ディビジョン」の第二波の派遣を決め、プレイヤーはその第二波のエージェントとして招集され、ニューヨークの復興と事件の真相解明を目指します。
ボーダーランズとの比較
本作はジャンル的にもどうしても『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)と重なります。とはいえ違いも多いです。
フィクション部分は、まずグラフィックはフォトリアル風になっています。『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)がカートゥーン調なので対照的です。
とはいえ『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)と比べると、演出、キャラクター、シナリオ周りはずっと弱くて、そのせいで作品として華がないです。『アンチャーテッド』シリーズ(1.2.3.4)と『トゥームレイダー』リブート三部作(1.2.3)を比較する印象に近いです。
それとソロでなくマルチ向けで、我々ソロゲーマーには辛いです。
ゲームメカニクスについて
ハクスラデッキビルド×TPS
本作はハクスラデッキビルド×TPSで、その点では『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)に重なります。
ハクスラとは『ディアブロ』シリーズに代表されるジャンルで、ランダムドロップするアイテムにランダム能力があり、それを組み合わせて装備のデッキビルドを展開するジャンルです。
『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)と違って本作はTPSなのでカバーアクションがあります。
ただ『ボーダーランズ』(1.2.3)と比べると、武器やアビリティのバラエティに乏しい印象がします。
シリーズについて
シリーズは2までありますが、1作目はまだゲームリソース不足で、2でリソースは充実します。とはいえ2のほうがゲームバランスは悪いかもしれず、なんとも言えないです。
ただそもそもこのジャンルとUBIは結構相性悪かった気がします。
UBIのいい加減さ
結局、本シリーズも『ファークライ』シリーズ(1.2.3.4.5.6.pr.nd)などに代表されるいつものUBIゲーという感じで、開発力や開発リソースは圧倒的なのですが、細かい部分が露骨にいい加減です。
サーバーの貧弱さやマルチの治安もそうですが、結局このジャンルに要求されるような、特に深いことを考えずにぼんやりサクサクストレスフリーでトレハンできるようにするための繊細なバランス力とかは、決定的にUBIというメーカーに欠けている印象です。
関連作品、関連おすすめ作品
・『バイオハザード リベレーションズ アンベールドエディション』,『仁王』シリーズ(1.2)、『ボーダーランズ』シリーズ(1.2.3)