始めに
『Marvel’s Spider-Man 2』レビューを書いていきます。シリーズ(1.mm.2)の2です。
| 独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
| 9 | 9 | 3 | 7 | 7 | 3 | 優(38) |
- フリーランの魅力
- マイナーチェンジもそこそこ
- 1から大きな進化がない
ゲームフィクション
あらすじ
主人公であるピーター=パーカーとマイルズ=モラレスはスパイダーマンズとしてニューヨークを守ります。
一方、セルゲイ=クラヴィノフ率いるハンター集団がニューヨークに迫っていました。
W主人公の活躍
ピーター・パーカーとマイルズ・モラレスのW主人公です。ミッション中などの一部の状況を除き、いつでもピーターとマイルズを切り替えることが可能となっている。
また、一部のサブミッションはそれぞれピーターもしくはマイルズのどちらかでしか受けられないものもある。
ヴィランの改心とハリーとの確執
ストーリーの中心はピーターの親友ハリーとの確執です。よく闇落ちするハリーですが、例によってシンビオートに蝕まれて暴走していきます。
それとサム・ライミ監督のスパイダーマンシリーズの3を思わせる内容で、サンドマン
やミスター・ネガティブなど、改心するヴィランが現れます。マイルズは父親をミスター・ネガティブに殺害され、因縁があります。しばしば憎悪に支配されそうになるマイルズが描かれます。
全体的にハリーやマイルズの、内なる敵との戦いを描く内容です。
ゲームメカニクス
探索
最高の箱庭におけるフリーラン
本作の魅力は、なんといっても移動シーンの楽しさです。RDR2、ブレワイなど、しばしばオープンワールドゲームでは歩くたびに発見のある圧倒的なフィールドのデザインに目を見開かれるなど、移動の豊かな楽しみが宿っている場合が多いです。本作はもっと小規模でイベントも小ぶりな箱庭が舞台ですが、それでもこの作品の移動が快楽に満ちているのは、ビデオゲームのプレイという身体性を帯びた言語行為のなかでプレイヤーがスパイダーマンというプレイアブルキャラクターを自己の身体の延長、鏡像として、ビルの間を縦横無尽に直感的な操作で動き回れるという部分にあります。『InFAMOUS Second Son』もすごかったですが、これはそれ以上です。映画や漫画で思い描いていたスパイダーマンになりきって箱庭を飛び回れるというのが本当に感動します。
新アクション
空中でウェブ・ウィングによるグライドが可能となりました。グライド中は街中にある空洞を通ることで、高度を下げずに加速できます。
これにより移動がさらに快適で楽しくなりました。
MJパートの調整
ヒロインのMJを操作するステルスパートですが、今回はMJ側が強化されています。
スタンガンによる敵の排除が可能になっています。敵に見つかっても即失敗にならず、一度なら撃たれてもゲームオーバーになりません。ダッシュも可能です。
戦闘
基本
『バットマン』アーカム三部作シリーズ(AA.AC.AN)のフリーフロー・コンバットをパクった感じの戦闘になっています。『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のように、淀みなくコンボやカウンターを決めていけるので楽しいです。
基本的には攻撃を連打しつつ、ヘイトアイコンが表示されたら回避します。ジャスト回避に成功するとカウンター攻撃が発動できます。盾を持った敵など、通常の攻撃が通らない敵には背後に回り込むドッジアンダーを使って倒さなくてはいけないなど、敵のバリエーションに応じた適切な立ち回りが必要です。体力管理はシビアですが、主人公も強くシンプルな操作で直感的に動けるためそこまで難しくないです。
新要素
一部の敵が回避不能のヘビーアタックを使うようになり、これに対応してコマンド入力でパリィすることで防御できます。
ウェブ・ラインを張ることができるようになりました。これは足場となり、ステルスで有用です。
途中からピーターならシンビオート・サージ、マイルズならメガ・ヴェノム・ブラストが発動できます。またピーターならスパイダー・アーム、マイルズならヴェノム・スキルで、攻撃できます。いずれも強力なスキルです。
育成
装備であるスーツのスーツパワーのカスタマイズとデッキビルド要素がありますが、性能には偏りがあります。育成要素は鍛えると全部のスキルを解禁できるので、特定の方向性にデッキビルドする要素は希薄です。






