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神ゲー気味。『ユニコーンオーバーロード』レビュー、評価、感想

アトラス
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始めに

『ユニコーンオーバーロード』レビューを書いていきます。

独創性完成度快適さボリュームフィクションその他判定
98489優判定(40)
  • 素晴らしいアートワーク
  • 独創的かつハイクオリティな戦闘
  • シナリオは少し驚きに欠いている

ゲームフィクション

あらすじ

 五つの国家からなるフェブリス大陸。 コルニア王国でのヴァルモアの反乱によって、大陸全土を巻き込む戦乱が起こります。 主人公は亡国コルニアの王子として生き残り、解放軍を率いることになったアレインで、伝説の「一角獣の指輪」を手に戦います。

素晴らしいアートワーク

 作品は王道の中世ファンタジーで、『十三機兵防衛圏』ほどプロットの因果的デザインに優れるわけではないものの、魅力的です。

 基本的に戦闘やアドベンチャーは横スクロールの二次元的空間なのですが、背景やキャラクターが圧倒的な緻密さで描かれています。温かみのある絵画的なイラストで、独特のムードをノスタルジーたっぷりに演出しています。『朧村正』『オーディンスフィア』『十三機兵防衛圏』とその点共通で、ヴァニラソフトエアのグラフィック面での開発力の高さを感じさせます。

ゲームメカニクス

戦闘

RTSなSRPG

 ジャンルはリアルタイムストラテジーシミュレーションRPGで、アトラスとヴァニラの過去作品ではSRPGとしては『デビルサバイバー』シリーズ、RTSとしては『十三機兵防衛圏』からの連続性を感じます。

 ステージでは敵味方がリアルタイムで行動し、オーダーを出すときは時間が止まります。そして1~5人で編成したユニットに指示を下していきます。ステージではブレイブというリソースを消費しユニットの出撃やブレイブスキルの使用をします。

 敵軍のユニットと接触すると自動戦闘になり、行動速度の高いキャラクターから順にAPをリソースとするアクティブスキルを発動し、どちらかが全滅するか双方がAPを使い切ると戦闘は終了です。アクティブスキルやパッシブスキルは優先順位を変更できます。

ブレイブスキル

 ブレイブスキルはブレイブポイント(BP)を消費して使うコマンドです。BPは共有のリソースになっています。ブレイブスキルは敵軍への範囲攻撃、回復スキルなど様々で、戦略の幅を広げます。

 編成した部隊を出撃させるにもブレイブを消費するので、ブレイブの管理は戦略性が求められます。

デッキビルド

仲間

 仲間になる固有キャラクターは70人です。必ず仲間になる23名と、任意の行動で加入する39名、エンディング後限定加入が8名です。それとは別に勲章と引き換えに汎用クラスの傭兵を雇用できます。

 クラスや成長タイプで能力値は変化するものの、アイテムで成長タイプは変更できます。

編成

 ユニット編成で重要なのは、クラスごとの相性です。各キャラクターにはそれぞれ兵種(クラス)が決まっており、使える武具、スキル、能力などが異なります。このクラス同士の相性の有利、不利がデザインされています。FEの属性じゃんけんと重なります。

 ユニットには「リーダー」が存在し、リーダーのクラスに応じて「リーダー効果」や「移動タイプ」などが変化します。

 クラス相性を考えつつ部隊編成をしますが、この編成のデザインのバリエーションがさまざまあって、うまくバランスを考慮して考える楽しみがひとしおです。

スキル

 戦闘はFF12(ZA)や『カルネージハート』のように自動化されていて、そのアルゴリズムを戦略的にデザインする内容になっています。

 スキル発動の優先順位について各ユニットごとに細かく設定できます。この作戦設定は初期設定があって序盤はそれでもそこそこ立ち回れます。後半、スキルが増えてきたら調整が要請されます。

 本作はスキルやユニット編成など考慮する要素が多くて敷居が高いですが、ルールの複雑性を考慮してかなり低めの難易度が設定されており、行き詰まることは少ないと思われます。

探索

フィールド

 本作のフィールドはオープンワールドを採用。フィールド移動を経て、シミュレーションのステージに挑みます。

 フィールドでは人々と会話をしたり、アイテムを調べて入手するなどの探索要素も存在。

総評

独創的かつ完成されたデザイン

 正直予想を完全に上回るハイクオリティのゲームシステムデザインでした。おすすめです。正直本当に圧倒されましたし、シリーズ化されてほしいです。

 『リターナル』くらい、いい意味で裏切られました。

関連作品、関連おすすめ作品

・『サバクのネズミ団!』():アルゴリズムのデザイン。

・『トライアングルストラテジー』『戦場のヴァルキリア』シリーズ(1.2.3.4):SRPGの佳作。

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