始めに
始めに
『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』についてレビューを書いていきます。ビルダーズシリーズ(1.2)の2です。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
8 | 8 | 4 | 9 | 7 | 3 | 優(39) |
- システムは飛躍的に進歩
- エンドコンテンツも充実
- シナリオは前作の方が良かった
ゲームフィクションについて
あらすじ
ロトの血を引く三勇者が大神官ハーゴンと破壊神シドーを討伐して数年後。ハーゴン教団に破壊された世界を再興するため多くのビルダーが活躍していました。しかし教団の残党は各地で活動を続けており、主人公であるビルダー見習いも教団の船に拉致されます。突如嵐に遭遇、船は大破し主人公は海に投げ出されます。
目を覚ますとそこは荒れ果てた無人島で、主人公は一人の少年と出会う。名前以外の記憶を失っていたその少年は自らをシドーと名乗ります。
DQ2の後日談
前作はDQ1のBADエンディング後の後日談という思いがけない設定とドラマの完成度で魅せてくれましたが、本作品はDQ2のグッドエンディング後の世界ということになっています。前作のように、荒廃した世界を一から再生していくような感じはなく、シナリオも明るめですが、魅力的なキャラクターが織りなすイキイキとしたドラマの魅力は健在です。
謎の少年シドーも、流石にみんな正体はわかるでしょうが2のラスボスである魔王シドーが倒されて力を失い人間になった姿です。魔王復活を目論むハーゴンがシドーを魔王として蘇らせようとする中、シドーを救おうとする主人公の友情のドラマが魅力です。
ただ前作の方がちょっと思いつかない発想の設定だったので、ベタな盛り上がりはあるものの、いくつかのサプライズに驚きは薄かったです。結構原作の細かいネタや説明不足だったシドーの背景を回収することに腐心しているかんじで、ファンには嬉しいものの、未プレイ勢には、わかりにくいネタも多いです。
ゲームメカニクスについて
前作のマイナーチェンジ(フリービルド、ビルダーハート)
基本的に本作は前作のマイナーチェンジで、ゲームメカニクスのデザインはずっと洗練されました。
前作と比べると大きな変化は、フリービルドの充実です。からっぽ島という、主人公が漂着する無人島が本作のメインの舞台になっています。おおきづちの「しろじい」からこの島一つを与えられます。前作ではストーリーモードとフリービルドモードが独立していましたが、本作ではその2つが繋がり、他の島からからっぽ島へ素材や住民を移動できます。連れて行ける住人、島に残る住人は限定されているものの、エンディング後は出身地とからっぽ島、かいたく島の間で自由に引越しできます。
最初の島であるモンゾーラ島をクリアするとそざい島が解禁されます。その名の通り、素材の調達ができます。さらにリストにあるアイテムを島で探すと、木材や石材などよく使う素材が作業台で無限に使用できるようになります。
かいたく島がアップデートで追加。第二のからっぽ島ともいえる場所です。作成時にベースとなるそざい島と広さを選べ、ランダム生成ですがそざい島と異なり、一度島を出ても地形は変化しません。からっぽ島の住民の引っ越しも可能で、最大3つ持てます。
前作のキャンプレベルに代わってビルダーハートが導入されました。住人からの依頼をこなすなどで稼げます。ストーリー上の島ではハートを一定数ためることでビルドレベルが上がりストーリーが進みます。からっぽ島ではビルドレベルは存在しないが、アップデートでアイテム図鑑から一度手に入れたことのあるアイテムと交換できるようになり、素材収集が簡便になりました。
戦闘と移動。仲間
本作はシドーやモンスターなど仲間NPCと共同で探索、戦闘することができ、若干ARPG要素のアプローチが増えました。しかしまだ遊びとしては弱いです。また、本作では仲間NPCもクラフトに参加するようになり、作業効率が上がりました。
移動要素に関しては、ふろしきによる高所からのグライダー移動、モンスターNPCなどの乗り物、ファストトラベルの改善により、大幅にテンポが向上しています。
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