始めに
『ルーンファクトリー4スペシャル』レビューを書いていきます。
独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
8 | 6 | 4 | 7 | 6 | 2 | 良判定(33) |
- 尺としてのボリュームは長大
- ハマればコスパがいい
- 浅い遊びの数と量多いだけ
- 質を伴わないボリューム
ゲームフィクションについて
あらすじ
主人公は、セルザウィードに「ある物」を届けに行く最中に賊に襲われ記憶を失った後、飛行船から落とされ、セルザウィードの上に落ちてきます。その後、セルザウィードとアーサーの計らいから王族代行として職務に励みます。
主人公について
今作では女主人公を選択できます。これに伴い婿候補となる男NPCが追加されています。これに伴ってアドベンチャー要素のボリュームが従来シリーズより増しています。
追加ストーリー
しんこんモードが追加されました。結婚候補との結婚後に追加されるショートストーリーです。
アナザーエピソードはイラストとボイスで展開される、ドラマCD形式のストーリーです。
追加要素はまあおまけ程度という印象です。もともと4の無印からしてボリュームは化け物クラスだけれど、深い遊びはない、みたいな感じでしたが、それにちょこっとさらに追加要素が上乗せされたくらいです。
ストーリーはまあまあ
ストーリーは全三部構成となっていて、なかなか盛り上がる内容ではあります。今回は住民一人ひとりの出番が多く、見せ場がはっきりしています。ただ後半のストーリーは雑かもしれません。
とはいえストーリーよりもやり込み要素がメインのコンテンツですので、あまり減点にはなりません。
ゲームメカニクスについて
アドベンチャー要素
拠点経営
『牧場物語』シリーズにアクションRPG要素をプラスしたのがこの『ルーンファクトリー』シリーズです。
本作では主人公は王子(姫)として街を発展させて行く事になります。敵を倒す、農作物を収穫する、祭で好成績を取るなどて王子(姫)ポイントが増え、そのポイントを使って行動(オーダー)を起こせます。
また自分の店を持てるようになり、キャラクターにアイテムを売れる様になりました。
恋愛
嫁(婿)候補キャラクターとは一定好感度以上で付き合えます。付き合っている相手をデートに誘えるようになります。恋人とのイベントだけでなく、住民同士のイベントも充実しています。イベントも使いまわしが従来より少なくテクストボリュームが豊富です。
ただいくつかフラグ管理上重大なイベントがサブイベントとしてランダム発生なため、フラグ管理が煩雑になってます。
生産パート
基本はいつもの牧物、ルンファクです。今までのタイトルではアイテムは一つずつ生産していたものの、今作では1種のアイテムをまとめて生産できるようになりました。
虫めがねによる畑のパラメータの詳細化、肥料の追加、稼ぎ要素の強化など、農業要素全体が遊びやすくなってます。
戦闘
いつものルンファクです。見下ろしがたの3Dマップで、敵の攻撃をステップなどで回避しながら立ち回ります。戦闘要素はかなりカジュアルで大雑把な作りで、ボタン連打でそこそこ戦えるのは3と変わらずです。
身も蓋もないことを言うとKH3とか聖剣伝説3リメイクみたいなカジュアルアクションをもっとできることを少なくしてつまらなくして演出もしょぼしょぼにした感じです。
育成、デッキビルドがアンバランス
よく言われますが、本作は序盤はともかく、中盤以降は装備が全てです。終盤の敵のステータスはインフレしていて、もう装備とアビリティで乗り切るしかありません。戦闘もプレイヤーのアプローチが少ないので装備が全てです。
身も蓋もないことをいうとディアブロシリーズ(1.2.3[EC].4)やボダランシリーズみたいなハクスラゲームをもっとガタガタのバランスにしたような感触です。
結局作業ゲー
結局のところ、牧物もルンファクも作業ゲーです。決められたルーティーンを黙々とこなすことが全てです。
面白さの方向性としてはディアブロシリーズ(1.2.3[EC].4)に近いです。つまるところ遊んでいてすごく楽しい瞬間というのはほぼ皆無です。雑で地味な面白さがずっと続く感じで、しかもボリュームは馬鹿みたいにあります。なのでコスパはめちゃくちゃいいといえばいいです。ただボリュームだけで深い遊びはないので、すごく面白いものを期待するとギャップがあります。
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・『ドラえもん のび太の牧場物語 大自然の王国とみんなの家』:最近のおすすめ牧物
・『スターデューバレー』:牧物ライク。