始めに
『アサシン クリード オリジンズ』レビューを書いていきます。オープンワールドのアサクリシリーズ(Or.OD.Va)です。
| 独創性 | 完成度 | 快適さ | ボリューム | フィクション | その他 | 判定 |
| 7 | 8 | 4 | 9 | 7 | 1 | 優(36) |
- 素晴らしいマップ
- 膨大なボリューム
- 単調なルーティーンを中盤までに意識しやすい
ゲームフィクション
あらすじ
紀元前49年。
プトレマイオス13世の治世下のエジプトでは、ローマ帝国の影響が増しています。
エジプトの守護戦士「メジャイ」の末裔バエクは謎の仮面の男たちに息子を人質にされ、息子を喪います。
それから一年後。バエクと妻アヤはエジプトを闇から操る「古き結社」たちへの仇討ちを始めます。

オープンワールドRPG化、アドベンチャー要素強化
本作からオープンワールドRPG化していき、『ウィッチャー3』のような感じでアドベンチャー要素が強まってクエストなどが盛り込まれていきます。シリーズ(Or.OD.Va)のオデッセイから、男女から主人公を選択できるようになり、ストーリーのインタラクティブ性が強まっていきます。
賛否両論のオープンワールドRPGだが好印象
世間的にはオープンワールドRPGシリーズ(Or.OD.Va)は古参中心に不評ですが、個人的には肯定的に捉えています。シリーズらしさが損なわれたとしばしば言われるのですが、そもそもこのシリーズの独自の魅力は歴史劇、時代劇ジャンルの中でもっぱらロケーションのグラフィック周りの完成度の中にあって、その中で大味なステルス、戦闘、パルクールを楽しむ作品であって、そもそも元々ゲーム性の部分において固有の特徴的要素はあまりなかった気がしますし、それもある程度は継承されています。
とはいえ『ファークライ』シリーズ(1.2.3.4.5.6.pr.nd)のような従来あったお手軽な魅力は損なわれている印象なのでミラージュみたいな路線と分けたらいいかもと思います。
ロケーションのデザイン
シリーズの特徴として、時代劇、歴史劇としてのロケーションのデザインの魅力がありますが、本作も健在です。
プレーヤーが古代エジプトを自由に歩けるオープンワールドゲームは稀に見るデザインで圧巻です。サハラ砂漠やナイルデルタ地域、ギザの王墓などの歴史的ロケーションが緻密にデザインされています。
ゲームメカニクス
戦闘
盾が追加され、受け流し(パリィ)が可能になり、ソウルシリーズ(1.2.3)に似た戦闘になりました。
戦闘中、アドレナリンゲージが出現して徐々に蓄積し、最大まで貯まると必殺技やステータスアップが行えます。シリーズ(Or.OD.Va)の続編のオデッセイではさらにこのゲージ消費で発動するスキル要素が拡張します。
アサシンブレードを使った暗殺術も健在です。
デッキビルド
育成
レベル制、スキルツリーシステムが導入されています。
スキルツリーはレベルアップ、石板発見で獲得するアビリティポイントで解禁します。ステルスと遠距離武器の「ハンター」、近接の「ウォリアー」、特殊武器の「預言者」の3系統があります。
全体的にRPGになってレベル補正が強いので、探索手順の自由度が低くなり、またアサシン要素も薄れているので賛否ありそうです。シリーズ(Or.OD.Va)のヴァルハラからはレベル制が建前的に廃止され、戦闘力という形になってレベル補正が緩和します。
ハクスラ
従来の武器は入手したら最後までその武器が使用可能というスタイルから、ハクスラ要素が限定的に導入されました。武器ごとにパラメーターや特殊能力自体は固定されていて、ただ装備のドロップがランダムな感じです。
各種装備は素材で強化可能です。装備にもレベルがあり、自身の現在レベル以上の武器は装備できません。
シリーズ(Or.OD.Va)のオデッセイではハクスラが強化され、ヴァルハラで廃止されます。正直ハクスラは楽しいから廃止しないでほしかったです。ただレベルと密接に結びつきやすい要素なので仕方ないのかもしれません。
探索
オープンワールド
本作はオープンワールドマップを採用、エジプト全土を自由に冒険できます。
各地の高所にビューポイントが設定され、一度シンクロするとファストトラベルが解禁されます。
また水中も探索できるようになりました。水上もファルーカ(小型帆船)で移動できます。シリーズ(Or.OD.Va)を通して海上移動要素は強化されていきます。
主人公のバエクは鷹であるセヌが探索をサポートします。セヌを操作して敵や宝箱のマーキングなど偵察ができます。スキルを習得すれば陽動もできます。オープンワールドシリーズ(Or.OD.Va)におよそここは共通します。
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・『プレイグテイル』シリーズ(1.2),『キングダムカム=デリバランス』:重厚な歴史劇





